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| (※注) |
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| “仕事中”のケガや病気の場合は、労災保険から、より手厚い給付が支給されます。 また、働けない状態とは、必ずしも寝たきりの状態を指すわけではなく、通常担当している業務を遂行できない程度の状態も含みます。例えば、非常に細かい手作業を担当している職人さんが指先を負傷したり、普段走り回っている営業マンが足を負傷すれば、それは労務不能ということができます。 |
したがって、極端な話、風邪をこじらせて会社を1週間休んだような場合であっても、労務不能と認めた医者の印鑑さえもらえれば、傷病手当金は支給されます。
支給金額は、各従業員の標準報酬によって決定され、各人の通常の賃金の「60%」が、休業4日目から1日単位で支給されます(社会保険料が高い従業員は、その分だけ支給額も多くなるという、民間の保険と同じような仕組みです)。
例えば、月給30万円の従業員が、休みの日に大ケガをして会社を1ヶ月間休んだ場合、約18万円が国から支給されます(民間の医療保険からも給付を受ける場合も一切減額されません)。
なお、支給期間は、最大「1年6ヶ月」ですが、これはそのケガや病気についての上限であり、個人についてということではありません。したがって、新たなケガや病気については、またそこから1年6ヶ月支給されます。
| <参考> 国民健康保険と健康保険の給付の違い |
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平成15年4月から健康保険の病院での窓口負担が「3割」になったことで、国民健康保険と健康保険の給付に差が無くなったようにいわれることがあります。しかしながら、両者の給付の決定的な違いこそが、この「傷病手当金」です(他には、「出産手当金」という女性だけの給付があるのと、死亡した場合の葬式代の支給額がちょっと高いだけです)。 自営業者等が加入している国民健康保険は、所得保障にあたる給付が一切無いのに比べて、サラリーマンや会社役員が加入する健康保険は、この部分が大いに恵まれています。 なお、民間の医療保険とは異なり、傷病手当金をいくら受給したとしてもその後の保険料には一切影響ありません。 |
私が知る限り、各企業においてこの給付が充分に活用されているとは思えず、そもそも、この給付の存在すら知らない社長さんもかなりいるようです(仕事中のケガであれば国から給付が出るということは、どの社長さんもご存知なのですが、例えば「休みの日にスキーに遊びに行って足を折った場合」でも国からお金が支給されるということがどうも受け入れられないようです)。
上記のように支給要件は緩いので、申請すれば受給できるというケースは多々あるのに、申請していないためにそのままになっている場合が非常に多いのです。
また、大企業などでは、従業員が休職中でも一切給与カットせずに賃金を支払っている会社も多いようですが、この場合は、給与がカットされていないため傷病手当金は支給されません。
一方で、中小企業においても、休職中の給与がゼロでは生活費の面で困るだろうという配慮から、満額とはいかないまでもある程度の給与を支給しているところが多いようです。
さて、ここで注意すべきなのは、傷病手当金は、会社が支払った給与額が通常の給与の6割に満たない場合のみ、その差額だけが支給されるということです。
したがって、例えば、通常の半額の給与を支給した場合、1割(6割−5割)だけが傷病手当金として支給されることになりますし、4割の給与を支給した場合は、2割(6割−4割)が傷病手当金として支給されることになります。
つまり、会社が恩恵的に給与を支払う場合、その額が6割未満であれば、いくら会社が負担しようと、結果的に本人の懐に入るお金は1円も変わらないということになります(もっといえば、傷病手当金は非課税のため、同じ金額を給与として貰うよりも傷病手当金として貰ったほうが実際の手取りは多くなります)。
「トータルで6割あれば生活できるでしょ(国の言い分)」ということでその分だけ国からの給付が減らされてしまうわけです。せっかく従業員の生活費を心配して会社のお金を使っても、これでは面白くありませんね。
(なお、6割以上の給与を支給する場合は、傷病手当金は支給されませんが、従業員側としては手取りが増えるので、その分は意味はあります)
結論として、6割以上の給与を支払わない場合は、休職中は全額欠勤控除により給与ゼロとして、6割全てを国から貰うのが得策であるということになります。
さらにいってしまえば、どうしても休職中の給与を全額保障したいという会社においても、毎月の給与をゼロとしてその金額を賞与などの形で支給すれば従業員の手取りは単純に1.6倍となりますし、4割を賞与などの形で支給すれば会社の負担は4割で従業員の手取りは全額保障されることになります(どちらも法的にはかなりグレーゾーン)。
また、これもあまり知られていませんが、傷病手当金は退職後も継続して受給することが可能です(所定の手続が必要)。休職期間を与えて様子を見たものの、職場復帰のメドが立たず、やむをえず解雇をするような場合には、退職後の所得保障があることを本人に説明することで、より本人の納得を得やすくなるでしょう。
このように考えると、従業員に支給される傷病手当金は、実は、会社にとっても非常に大きなメリットがあることが分かります。これまで、傷病手当金を全く利用していなかった会社も、従業員が休業される際はこういう給付があるということをぜひ頭に入れておくべきでしょう。
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